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ムタフカズ

2018/10/12


『鉄コン筋クリート』『マインド・ゲーム』など、刺激的かつ先鋭的なアニメーションの数々を世に放ってきたSTUDIO4℃。
その創造性と映像のクオリティに惚れ込んだフランスのバンド・デシネ(コミック)作家のギヨーム“RUN”ルナールと、ゲーム・書籍など多彩なメディアで作品を発表する制作会社ANKAMAがラブコールを送り、海を越えたコラボレーションが実現した。それが本作『ムタフカズ』である。
MUTAFUKAZ=ヒスパニック系ギャングのスラング(という設定の造語)で「マザーファッカーズ」を意味する原作コミックの物騒なタイトルどおり、中身も一筋縄ではいかない。失業者が路上に溢れ、カラーギャングが日夜抗争を繰り広げるL.A.のダウンタウンを舞台に、見た目はキュートなキャラクターたちが死にもの狂いの サバイバル劇を展開するバイオレンス・アクション巨編!それでいて等身大の若者たちの友情を描いた珠玉のバディムービーであり、度肝を抜くほどスケールの大きな侵略SFでもある。本作では彼の驚異的ビジュアルセンスと卓抜した作画力、語り口と画作りの巧さが際立つコンテ設計、キャラクター描写へのこだわりが余すところなく発揮されている。『鉄コン』同様、美術監督・木村真二とともに創り出した架空の街“ダーク・ミート・シティ”の圧倒的ビジュアルは、本作のもうひとつの主役と言えよう。さらに日本語版のボイスキャストには、主人公アンジェリーノ役に草彅剛、その親友ヴィンス役に柄本時生、同じく友人のウィリー役に満島真之介という豪華な顔ぶれが実現!テレビアニメでは到底表現できない過激でリアルなバイオレンス、既成概念にとらわれないキャラクター造形、一度見ただけでは把握できないほど緻密なディテール描写を追求した世界観は、いま日本で作られているどの映像作品よりも「自由」だ。すべてのリミッターを解除したアニメーションならではの快感が、ここにはある。

監督:ギョーム・“RUN”・ルナール/西見祥示郎
2016年製作/94分/PG12/日本・フランス合作/原題:Mutafukaz
配給:パルコ
©ANKAMA ANIMATIONS-2017
https://www.mutafukaz.jp/index.html
宣伝タイアップ:XLARGE